開院してもうすぐ2か月が経過します。

当院の診療の軸となっている補聴器外来ですが、東海村だけではなく、日立市、ひたちなか市、常陸太田市などの近隣市町村だけではなく、水戸市や茨城町など、やや遠方からも来院して頂けるようになりました。

遠方から来ていただく患者さんの多くは他店で購入したが「聞こえない」といった方で、自前の補聴器を持ち込む方がほとんどです。

そのような方々にはまず、ご自身の聴力検査を行ったあと補聴器適合検査を実施します。

補聴器適合検査については、以前の記事をご参照下さい。

補聴器適合検査は音場検査と補聴器周波数特性測定を実施します。
これで、補聴器をつけるとどのくらい音が聞こえるているか販売店がどのような調整をしているかが分かります。

まず、音場検査を行ったあと補聴器周波数特性測定と調整に入ります。

👇当院の補聴器調整の簡単な流れ👇

無響箱です。

ここに補聴器をいれて、各周波数の音を各音圧でだします。

補聴器がどれだけ音を増幅しているかを実際に測定します。

入力音→補聴器→出力音 という形で、出力音を測定するわけですね。

測定された波形を特性図と呼びます。

各メーカー補聴器の調整画面と特性図を見比べながら細かい調整を進めます。

調整画面だけで補聴器の調整を終わらせている所もありますが、それでは実際に正確に音が出ているかどうかは分かりません。画面上音が出ているようでも、実際は音が出ていないかもしれません。

特性図の確認は必須です

当院には「聞こえない」と言っている患者さんが来院しますので、そのような方は補聴器がただの耳栓になっているか耳につける何か別の器械に成り下がっております。

そのような方々は、だいたい眼鏡屋で購入しています。補聴器を売りっぱなしになっている事が多く、購入後の調整がないがしろになっています。補聴器は購入後半年が最も大事な時期です。

しかし、残念な事に県庁所在地である水戸市の補聴器専門店でもうまく調整できていない場合もあります。(そもそも、うまく調整できている方は当院へ受診しません)

補聴器をつける側も数か月間はうるさく聞こえるのを我慢しなければならないという認識がない方もいるので難しい所ではあります。うるさいうるさい、と言うためなかなか音量を上げる事ができず、逆に音を下げてしまうのです。

持ち込みの補聴器は、可能な限り当院で調整させて頂きますが補聴器によっては難しい場合もあります。ご了承ください。