当院は耳鳴に対しても専門的に診療しています。
耳鳴は個人差があるため、専用の時間を設けて医師と言語聴覚士が診療にあたります。耳鳴は難聴と密接に関係しており、専門医師による診断が重要です。他のクリニックで「耳鳴を治療しています」とよく見かけますが、実情は補聴器業者に丸投げしている所がほとんどです。当院は聴覚専門の医師と言語聴覚士が治療致します。

耳鳴の治療方法

 国内外で広く行われている耳鳴の治療は耳鳴再訓練法(tinnitus retraining therapy;TRT)と呼ばれ、教育的カウンセリング音響療法がベースとなります。教育的カウンセリングが一番重要で、耳鳴に対する向き合い方、考え方を丁寧に説明し理解を深めて頂きます。音響療法はサウンドジェネレータや補聴器を使用して治療を行います。

耳鳴外来の流れ

  1. 耳鼻科外来

    耳鳴がある方全員に耳鳴専用の問診を行います。耳鳴に困って何とかしたい場合、精査へ進みます。

  2. 精密検査(聴力検査)

    難聴に伴う耳鳴かどうか確認します。

  3. カウンセリング(医師)

    医師による教育的カウンセリングを行います。難治性と判断した場合は、言語聴覚士の耳鳴カウンセリングの予約を取って頂きます。

  4. カウンセリング(言語聴覚士)

    言語聴覚士による教育的カウンセリングを行います。耳鳴との向き合い方、耳鳴に対する正しい理解をより深めて頂きます。

  5. 治療

    難聴がない場合は、環境音による音響療法を行います。難聴がある場合は補聴器による音響療法か補聴器とサウンドジェネレータを併用した音響療法を行います。

  6. 治療終了まで

    1カ月置きに治療効果の確認を行います。場合によっては心療内科や精神科への紹介も考えます。

難聴と耳鳴

 難聴と耳鳴は密接な関係にあります。難聴がない方でも耳鳴が存在します(生理的耳鳴)。ただ、耳鳴りの音が小さいので周囲の音にかき消され、日常生活では気づかない事が多いのです。難聴のある方は周囲の環境音が聞こえにくくなるため、耳鳴が際立ってしまい耳鳴だけが気になりやすい状態になります。「寝るときだけに耳鳴りが聞こえる」というのは就寝前に静かな環境にいるからです。

 この際立った耳鳴りをどう治療するか。残念ながら耳鳴りだけを消し去ることは出来ません。ただ、気にならないようにすることは可能です。それは環境音を大きくすることです。ポイントは耳鳴の大きさが10としたら環境音を8、耳鳴を1~2にすることが重要です。

 このように、耳鳴りを環境音によって気にならないようにすることを「音響療法」といいます。家庭ではラジオや自然の音(滝の流れる音や川のせせらぎの音)が収録されたCDなどを使って環境音を作り出すことができます。難聴がある場合は補聴器を装用することで、今まで聞こえていなかった環境音が入ってくるため、補聴器を装用するだけで音響療法が可能です。それでも耳鳴が気になる方はサウンドジェネレータ付きの補聴器を使用することもあります。難聴がない方や軽度難聴の方、補聴器に抵抗がある方はサウンドジェネレータのみで治療を行います。

サウンドジェネレータ紹介

 サウンドジェネレータはスマホのアプリから補聴器に搭載されているものまで様々あります。私個人がお勧めするスマホのアプリではStarKey(スターキー)社の「relax®」です。補聴器搭載のものはWIDEX(ワイデックス)社の「ZENプログラム®」です。WIDEX社は耳鳴治療を頑張っており、私個人も気に入っております。ZENプログラムは同一のフレーズを繰り返すことがなく自然で飽きないのが特徴です。WIDEX社のZENプログラムを詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
どのような音響か気になる方は、下の視聴用動画をご覧ください。

ZENトーン(グリーン)

※補聴器による音響療法は耳鼻科医師よる診療が必要です。