金属が原因でかぶれる方(接触性皮膚炎)は金属アレルギーかもしれません。
アクセサリー、コイン、時計、革製品、セメント、ステンレス、塗料など多くのものに含まれ汗などで溶けでた金属が接触皮膚炎を起こします。また、歯科金属が原因で口腔内や全身の皮膚にアレルギー症状を引き起こすこともあります。
当院で調べられる金属
番号 | 試薬 | 元素記号 | 和名 |
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1 | 塩化アルミニウム | Al | アルミニウム |
2 | 塩化コバルト | Co | コバルト |
3 | 塩化第二錫 | Sn | スズ |
4 | 塩化第二鉄 | Fe | 鉄 |
5 | 塩化白金酸 | Pt | 白金 |
6 | 塩化パラジウム | Pd | パラジウム |
7 | 塩化マンガン | Mn | マンガン |
8 | 三塩化インジウム | In | インジウム |
9 | 四塩化イリジウム | Ir | イリジウム |
10 | 臭化銀 | Ag | 銀 |
11 | 重クロム酸カリウム | Cr | クロム |
12 | 硫酸ニッケル | Ni | ニッケル |
13 | 塩化亜鉛 | Zn | 亜鉛 |
14 | 塩化金酸 | Au | 金 |
15 | 硫酸銅 | Cu | 銅 |
16 | 白色ワセリン(陰性コントロール) |
金属パッチテストの流れ
- 貼付日 火曜日午前
背中の中央に検査薬のついたシールを貼付します。シールの上からガーゼで保護しますのでぬらさないように注意して下さい。
- 2日目 木曜日
2日目にテープをはがす時まで入浴やシャワー、汗をかく激しい運動は控えて下さい。剥がした直後は正確な判定を行えないため剥がしてから15分程度経過してから判定を行います。シールを貼った部位が分からなくならないように背中にマーカーで印をつけます(マーキング)
- 3日目 金曜日
3日目の判定を行い、マーキングを行います。1週間後判定までにマーカーが消えてしまうことを避けるため、自宅でもマーキングを続けて下さい。
- 1週間目 火曜日
アレルギー反応の中には遅れて出るもの(遅発性)もあるため1週間後も判定を行います。その後、判定結果の説明をして検査は終了です。1週間目判定の後は、皮膚に強く反応が出ていれば治療を行います。
- 検査希望の方は先に診察が必要です。まずは皮膚科を受診して下さい。
- テープをはがす時まで入浴やシャワー、汗をかく激しい運動は控えていただく必要があるため、検査は秋から春に行うことを推奨しています。
- パッチテストの結果、疑われるアレルゲンに対して陽性反応を呈した場合、テストした部位の皮膚に軽い赤みやぶつぶつが出来る可能性があります。
- 判定終了後は速やかに治療しますが、反応が強く出るとしばらく反応が残存することがあります。
- 本パッチテストにより新たなアレルゲンにアレルギー反応を起こす(感作される)可能性があります。
- 抗アレルギー剤や副腎皮質ステロイド剤、免疫抑制剤内服中の方は検査結果が正確に現れないため原則パッチテストを受けることが出来ません。ただし抗アレルギー薬の場合、検査3日前から1週間後判定日まで内服中止できる方であれば検査可能です。
- 貼付する背部に湿疹がある場合は治療により湿疹が改善してからでないと検査は行えません。