土曜日はお子さんを連れて家族が集中します。
多くの方に「キッズスペースのテレビは映らないんですか?」と聞かれたようです。
映ります。
映るんですが、待合室の大きなテレビとメーカーが同じであるため、リモコンが連動してしまい大きなモニターにもいないいないばあっ!やはなかっぱが流れてしまいます。
これには参りました。
テレビを見るのはご高齢の方々がメインであるため、取り合えずキッズスペースのテレビはOFFとし、要望があればどうにかしようかなぁと後回しにしておりました。
今回要望があったため、重い腰をあげキッズスペースを改造することにしました。
設計時
今までに、いろいろなクリニックでアルバイトをしていた経験から、クリニックのキッズスペースは有線接続で遠隔で中央管理にすると決めておりました。
ただ、コロナの関係でキッズスペース自体を作るか、作らないかを迷っていたこともあり、配管だけを通し配線はしておりませんでした。
良かった。配管は通しておいて😉👍
ケーブルを通そう
映像ケーブルを配線するにあたり、最も大事なものは映像ケーブルの規格です。
代表的な種類は、コンポジット端子、S端子、VGA端子などのアナログ方式、HDMI端子、DVI端子などのデジタル方式が有名です。今後はUSB TypeCに移行していくと思います。
現状、最も普及しているのはHDMIかと思います。
しかし、HDMIは「長距離の情報伝送は苦手」というデメリットがあります。
HDMIの距離は10m以内が推奨され、10mを超えるとノイズが入ると言われております。
が、最近は長距離型HDMIケーブルなどが出ており、なんと100mまで伸ばせるようです😳
さて、当院のキッズスペースから操作室までの距離は、壁から天井を経由するため、ゆうに10m以上はあります。
使用モニターは一般的な家電用TV、映像端子はアナログとHDMIのみ。
ここで、選択肢が3つ
- アナログケーブルを通す
- 長距離型HDMIケーブルを通す
- HDMI→LANに変換してLANケーブルを通す
この3つかと思います。
普通に考えて、一番単純な長距離型のHDMIケーブルを通そうかなと考えました。
穴をみる
取り合えず、配管はどんなもんかと思い、配管入口部を確認しました。
穴が小さい!!
HDMI端子がぎりぎり入る直径で、直線の配管なら通りそうだが、恐らく壁から天井に曲がる箇所でつっかりそうな予感が…。
さすがに今の時代にアナログはない。
そういうわけで、HDMI→LANに変換しLANケーブルを通すことにしました。
USENさんにお願いする
配管を通すのは、当院のスピーカー工事をして頂いたUSENさんにお願い致しました。
まず、ガイドワイヤーを通します。
写真はガイドワイヤーを通しているときものです。
ガイドワイヤーを通し、出口からガイドワイヤーの先が出てきたらLANケーブルを括り付けます。
そのまま、ゆっくりと引っ張ってくればケーブルが通るわけです。
LANケーブル(白いもの)を2本通して頂きました。
最後はこのように綺麗に収めて頂きました。
エクステンダーをつけよ
HDMIからLANに変換する場合、エクステンダーという特殊な機器が必要になります。
インターネットで検索すると沢山でてきます。結構な値段がするので、最初は安いものを買いましたが全く映らず。ちゃんと勉強した上で、ちゃんとしたものを購入した方がよいですね。
接続イメージはこんな感じです。
両端TVモニターがあると想定します。
HDMIからエクステンダーに接続し、それらを2本のLANで接続します。
エクステンダーは給電式で、REMOTE(受信側)とLOCAL(送信側)があるので要注意です。
装着完了、電源オン!
映りません…😨
映らない原因を追究せよ
全く映りません。何が悪いか一から全て見直したところ、このエクステンダーはLANケーブルCAT6しか対応をしていないことが判明。
配線されたLANケーブルがCAT5eだったようです😓
院内は全てCAT6で統一していたので、配線されたのは勝手にCAT6かと思っていました。
次にCAT5e、CAT6に対応しているエクステンダーを購入。
StarTech.comさんのものです。
リンクを貼っておきます。
( https://www.startech.com/ja-jp/audio-video-products/st121shd50 )
これは先ほどのものと比べ、PoE給電ですので送信側のエクステンダーを給電すれば受信側も給電されます。
キッズスペースにACアダプターがあると子供が触って危ないため、電源がなくなるのはとても良いことです。
最終結果
映りました👌
しかし、配線の整理が必要です。
海外製エクステンダーであるため、細かい説明がありません。
固定用の金具も同封されていましたが、固定方法が全く分かりません。
完全に自己責任でTVの裏側に勝手に固定しました。
ネジの大きさを間違えるとTVが壊れますので、真似しないで下さい。
もう一つの金具も勝手に接着剤で固定し、立体的にエクステンダーが収まるようにしました。
これでキッズスペースで子供向けの動画を常に流すことが出来ます。
何の動画が流れているかは、受診されたときに確認して見てください。